『死に方がわからない』読了

独身、子なし、きょうだいなし、ついでにフリーランスで組織に無所属、とてもインディペンデントに生きる著者が「腐敗するまえに見つけてもらい、人生の後始末をきれいにして逝く」ために具体的に色々調べて考えた実用エッセイ。ポジティブ。

自分もかなり著者に近い状況(になる予定)で、全く他人事じゃないので楽しく読んだ。でも今は誰かがいる人も、頼れる先がなくなる可能性大なので(そういう事も書いてある)人生をきれいにフィニッシュさせたい人には参考になると思う。

著者は腐るのは絶対嫌派なのだが、自分は腐るのは仕方ない・諸々の死後処分も行政の手になるだろうな派なので、考慮しなくても良さげな事もそこそこあり。まあでも、処理を担当した人がスムーズに作業できる程度にはしておきたい。自分に重要なのは死ぬまでの助走期間の生活の質低下をどれだけ防ぐかだなと思った。そこは真剣に考える価値ありすぎ。

積極的に死にたくはないが長生きしたいほど悔いもない、若い頃仏教に接した上での死生観なんかが自分と近く、ニヤニヤ共感しながら読んだ部分もあり。
人との繋がりが必要ということが揺るがぬ問題なのだが、今のところそれは無理、今後の課題!と留保する著者の姿勢にも共感。難しいものは難しいんだい。

フォロー

『死に方がわからない』読了
つづき

職業柄、死亡の前後の面倒くささは少しだけ垣間見れるので、書かれている内容もやっぱりそうかーと確認する感じのことがらが多かった。

それでも、緩和ケア病棟でも死ぬまで入院するのが難しい仕組みになっている(国の方針として変わっている)ことは、改めて事前に知っておくべきだなと思った。あとは、現在は検体への提供が余っているのは知らなかったので、少し驚いた。葬儀費用がかからない上に、利用後の遺体は丁寧に扱ってもらえるということで人気らしい。なかなか世知辛いことだなぁ。

とにかく死んでしまえばどうでもいいという人以外は、自分の意思を形にして、的確に伝わるようにするべしということですね。おいおい取り組みたいね。

ログインして会話に参加
Fedibird

様々な目的に使える、日本の汎用マストドンサーバーです。安定した利用環境と、多数の独自機能を提供しています。