『ダ・フォース』続き
BLMの動きの中でのNY、警察を舞台にしたのが複雑で面白かったのだが、なによりも驚いたというか強烈だなと思ったのが、あの街のアメリカの人権意識の強烈さ。(フィクションだが、取材して書かれているはずなので相当実態を反映してるのだろうと思われる。)主人公がわが街の社会を紹介する時の人種や系統の羅列がすごいし、兄弟同然の仲や恋人であっても意識の溝がどうしてもある。また人種だけでなく様々なくくりで身内意識を持ち判断していて本当に強烈。様々な背景を持つ者たちが社会を形成し生きる上での知恵なのだろうが(構造的差別の影響もありそれも問題だと思うが)、ニューヨークまたはアメリカで生きるの本当に苦しそう…と思ってしまった。身内意識自体は理解できても、生活の中での程度の激しさは実態に触れてみないとわからないし何も言えないや日本の私は、とも思った。
あと、主人公の生きる中で全てをコントロールしようとする意識がまた強烈で、それによって自縄自縛になっている面もあり、いやぁ地獄だなぁと、楽しくないけれど見て読んでる分には興味深くて面白かった。それってアメリカ社会の意識でもあるのかな…など思ったりもする。