『バービー』続き 面白いなと思ったところ
バービーの話をしようとする中で、添え物「ケン」の話にもなっていったところ。バービーの完璧世界・男女逆転世界を見せることで、現実の女性の扱いって「ケン」みたいだよねと。
さらに、ケンがバービーワールドに男社会を学んで持ち帰ることで、マチズモ批判をがっつり進んでいく。男ってこういうことあるよねの数々がすんごい細かくて、ああ~と苦笑してしまう。不安と序列の話にまで踏み込むんだよね。男もそこを認識して、実存の危機に向き合って踏みとどまろうよという語り掛けにもっていったのは良かったなぁ。男社会で出てくる問題は、男が解決すべきところがあるよね、という。
で、こう語るときに、ゴズりんがコミカルさだけでなく悲哀をも表現してくれているのが良かったよなぁと。私はこのケンの叫びに距離をもちつつ共感する部分もあって、ちょっと泣けました。実際披露されていものはミュージカルだし、男社会ムーブの一つ一つはやはり可笑しいながら気持ち悪いので、すごい奇抜なものを見ている…!という動揺や興奮もあった、とは思う。