『イノセンツ』観た
夏休み、子供らに超能力が宿り、共鳴し合う。善悪の程度が覚束ない様子に恐怖を感じるスリラー。子供ならではの残酷さ、嗜虐性。身に覚えがある様な、やり場のない感情。静かにエスカレートしていくのが良かった。所謂円満ではない家庭の子らが…というのが大変つらかった。
子供の心情を読み取る系の作品で、それは好みなのだが、本当に子供らしい反応、あの親の事情に左右されて不満や悲しみがあるのを言葉にできていない具合を見る感じになるのが、もどかしくて精神的にくる。親が問題を抱えている家庭なのを察する感じで…つらい…。夏休みの終わりに円満そうな家庭が戻り賑わうのも、コントラストがなかなか強い…
子供らしい残酷さもよく切り取って表現したなぁという感じ。細かいところでは蟻に、猫と母親への仕打ちには慄いたよ。容赦ない。見せ方がすごい不穏。そのあたりが静かだがしっかりしたスリラーな感じ。
子供なりに自力で進もうとすること、サイキックな対峙はやはり高揚した。子供だけが子供に気付く。姉と妹の関係が前進する様子も良かった。
いやー、北欧らしい静かな不穏に満ちている作品で面白かった。
#映画 #感想 #イノセンツ