袖擦り合うも他生の縁とは言うけれど。
どんな縁も、漸近線のようであるか、限りなく近づいて一瞬交わるけれどまたゆっくりと永遠に離れて行くものなのだろう。
そう考えると、常に手を取り合っていたわり合いながら26年共に過ごせた夫との縁は得難い奇跡だったのだと思える。
得たものは全て失う。全て返してまた元に戻ってからこの世から去る。何ごとにも終わりはある。永遠に続くものは無い。
そういう幕引きが待っている人生も悪くない。
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