『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』よんだ
1時間くらいでさくっと読めた 人に本を提案するプロセスがとても興味深く、多くの人と出会うことで作者の心が回復していく過程も清々しい 面白そうな本が沢山紹介されているし巻末に登場した本のリストがあるのもこの手の本を手に取りがちな人のこと分かってるなあと思う あと岸政彦さんによる解説が出会いの適切な距離感についての話になっており楽しく読んだ
総じて楽しかったけど、安心して読めたかというとそうでもない エロ系プロフィールを自ら設定しておきながら出会った相手を性欲優先の残念な人であるかのように描写したり(本の中ではエッチなプロフィールの件が後出しになっており、秒で「この人信用できないな」となった) にも関わらず気の合う男性と出会えば本の好みなど関係なく「この人と寝るだろうか」とか始まるのがキツい フェミニズムの本を含め幅広く読んでいるようなのに"外人"といった単語が何の注釈もなく出てくるのも気になったし、当然マイノリティは透明化されている
読み進めるにつれ、作者の祝福の外に置かれた人達のことばかり考えていた