年末年始一冊目は「ジャクソンひとり」

めちゃくちゃ良だったので芥川賞とれろ!!!!!!!!!!という気持ち(芥川賞さほど素晴らしいものでもないと思ってるけどとにかく売れるから受賞してほしいよ、の意)

あるトラブルに見舞われたゲイのブラックミックス4人が、日本のマジョリティが自分達を"見分けようとしない"事を逆手に取って入れ替わり、トラブルの原因を探ろうとする話

段落内で視点が何度も切り替わったり、登場人物の名付けや主観を混ぜるシーンに仕掛けを感じたり 読者も適当に読んでると"見分けがつかな"くなるように書かれてるのがとてもテクニカルですごいな~と思った テンポ良い展開とスムースで嘘っぽくない会話が読んでて気持ちよい 差別や偏見を大きなテーマのひとつとして据えている作品でインターセクショナリティを明確に盛り込んでいるところも好印象

終盤、"見分けようとしない"あなたたちが我々を"見分ける"時って、きっとこうでしょ?と提示されたそれが本当に冷酷で ずっとそういう絶望的な気持ちを抱かせて、諦観を飲み込ませているのだなと思うと胸が傷んだ ふわっと終わる最後には怒りだけでなく優しさも感じました

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