「二人称で」「滅びゆく誰かが、あなた=読者に何かを託す」形態はかなり強固で、ついでにそれが「書くこと」とか「創造すること」に結びついていると、「デッキ構築型ローグライト」とか「ソウルライク」とか「JRPG」みたいなソリッドさが出てくる。文体がグズグズでもなんかエモくなっちゃう。
テッド・チャンは少なくとも3回、『息吹』『商人と錬金術師の門』『大いなる沈黙』でこれをやっているんだが、自分が真似しようとするとまあ文章が下手なこと下手なこと。かぐやSFのあれもちょっとぼんやりしてて、形態の強さでゴリ押ししてたところはある。ベケットの『伴侶』とかもそうね。