これまで『虎に翼』に対する「あの問題にも触れていない、この問題にも触れていない」というような批判をたくさん見てきたけれど、それはドラマなんだから仕方ないだろうと思っていた。これは女性がいかに抑圧されていたか、そしてそこからどのように開放されていくか、というドラマなんだから(と私は思っていたのですが)、日本社会に存在するすべての問題を詰め込んだらストーリーが破綻してしまう、これでも十分詰め込みすぎではないか、と思っていた。しかし、今日は、とうとう詰め込みすぎたわね、というのが私の感想です。すでに女性として生まれてしまった(別に好き好んで女性として生まれたわけではないが女性なのだ)女性(しかも子供)に「女の人になるために何か頑張ったことってある?」って聞くの?すでにどうしようもなく、逃れようもなく「女」である子供になぜそんなことを聞くの?いや、もちろん、世の中にはそういうことを聞く人もいるということをドラマで描いてもよい。しかし、そういう行為が肯定的に描かれて、そう聞かれた少女が「いや…、ない…」と申し訳なさそうに答える姿に胸がつまる。
この少女の姿を見て、ああ、ひどいことを聞いてしまった、と思わせるという演出意図だとか、そんなわけないよね?
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