「まさかキョンが野獣先輩だったなんてね。」
「野獣先輩？なんだそれは？」
「知らないの？今ネット上で話題になってるよ。『男らしい男』で検索すればすぐ出てくるけど、その人の動画は結構再生されてるんだよ。」
「ふーん、それで俺が野獣先輩だって？」
「そうだよ。もしかして知らなかったの？まあ別に隠さなくてもいいと思うけどね。」
「でもどうして俺にそんなあだ名がついたんだろうなぁ。」
「えっ！？キョンが野獣先輩じゃないって言うのかい？」
そこへ谷口が割って入る。
「いや、お前らよく考えてみろ。確かに俺は男らしいかもしれないが、それでも『野獣先輩』には程遠いだろう。まず顔が違うし、それに胸毛もないぞ。」
「確かにそうかも……じゃあ一体誰が『野獣先輩』なのかしら」
「うむ……。俺の知る限りだと……あの人か？いや違うな……」
「どうしたの谷口くん。」
「いや、実は昨日ネットサーフィンをしてたらこんな記事を見つけたんだ。」
【衝撃】
男らしさランキング！
「へぇ～、どれどれ……一位：野獣先輩（三十二歳）二位：熊田さん（二十四歳）三位：野島先輩（二十三歳）」
「ほう、なかなか興味深い結果だな。」