先日、知り合いの仮放免家族が在留資格取得を求めて続けてきた裁判の判決で、敗訴が言い渡された。本人たち含め予想していたことではあった。でも、開廷からものの数秒であっさりと「原告の請求をいずれも棄却する」と告げられ、開けられるかもしれないと思っていた扉がやはり固く閉ざされている事を見せつけられたようで、悔しかったし、悲しかった。
仮放免で、働くことも、健康保険に入ることも、自由に移動することも許されない。でも、彼らの人生はたしかにすぐそこで続いている。なのに、この国は、いつまで彼らの命を無視するのか。なぜ、まるで「なくていい人生」とでも言うかのように、粗末に扱えるのか。本当に意味が分からない。
加えてやるせなくなったのが閉廷後のとある「支援者」の態度。当事者家族の思いを全く聞くことなく持論の押し付けの繰り返し。自分の命が脅かされる不安のない安全圏から威張って物言う姿に心底嫌悪感を抱いた。相手の声を受け止めようともせずに、なにが「支援」だ。なにが「協力する」だ。しょせん自己陶酔に過ぎないではないか。ああいう人間にはなりたくない。
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