朗読劇『胡蝶ノ、ユメ』感想(ネタバレありです)
19日19時の公演を観て参りました。
311と原発事故、いじめ、性暴力を含む児童虐待に売買春…と、現状起き得る社会問題特盛のお話で正直めちゃくちゃ重かったです。
福島に住んでいた主人公は311で父を喪い、母親と一緒に瀬戸内の島に移住することになります。
主人公は外からの移住者が極端に少ない島で自分も余所者だったという同い年の少女と仲良くなるのですが、島で旅館を営む彼女の義父と母は彼女に売春を強いていたという事実があったり、自分に経験がなくとも容易に想像ができてしまってしんどさしかなかった。
更につらいのが当時島で起きた事件を暴こうとする記者もかつて少女を「宿のサービス」で貪っていた事実。
少女を死にたいほどの絶望に追いやっていた者が正義漢ぶって事実を暴こうとする醜悪さに反吐が出そうで「男ってクソ」という思いとリアルに有りそうと思えてしまう現実の両方から攻められている気持ちになりました。
後、舞台とは直接関係無いのですが311当時観劇会場にほど近い場所で勤務していたこともあり当時を思い出してしんどさが更に増し。
元々考えさせられるお話ではあったのでしょうが、女性目線だと「でしょうね」としか。
結論:悪くはないけど推しが主演でなければ観なかった。 以上
朗読劇『胡蝶ノ、ユメ』感想追記。
クソすぎる現実をリアルに描いたという意味では秀逸な作品だと思う。
加えて言うならば、現実社会で軽んじられている事柄が手っ取り早い悲劇の演出装置として消費されるという事実。それがすべてを物語っているように思った。