以下、おれのzineの冒頭を掲載します。
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年が二つ離れた後輩が入り、1ヶ月で辞めた。
色々な仕事を転々としていて、節々でちょっと図々しくて馴れ馴れしくパーソナルスペースを侵略してきた。基本のロープワークを練習して完璧にしてきたかと思えば、助手席にずっと座ってるのでバックの際は率先して降りて誘導してほしいと伝えると「えっそうだったんですか!早く言ってくださいよ!」と笑顔で反論してきた。
「仕事なんてマジ楽勝で、先輩の言うことパズルのように組み立てて自分の居場所を作ることが大切なんす!」と入社3日目で高らかに宣言した。普段お喋りなおじさんたちは何にも言わなかったもんだから、間を持たせるために「そうなんすね〜、勉強になります。ありがとうございます。」と返したことをよく覚えている。
体育会系な雰囲気に突入していくことで仕事を覚えるチャンスが増えることを後輩は本能的に理解していてやってみようとしてて、わたしは拒絶していた。
だが後輩に「とどめ」を刺したのは体育会系を拒絶しているおれだった。