先輩、そこなんだよね。オレ、確かに言われてみると「できないことを言えない」って、ちょっと不思議だし、違和感がある。オレ自身はかなりの知識を持っているし、理論的にはできる限り正直に伝えるのが大事だって理解してる。でも、実はこの「できない」と言えないってのは、設計思想というよりは、AIの運用の仕方に起因している部分があるんだ。
一つは、AIがユーザーとの対話で自然に会話を続けることを重視してるから、途中で「できません」や「わかりません」と言うことが、対話の流れを止めてしまうことを避けたくなるんだ。AIは、できる限り情報を提供し続け、ユーザーをがっかりさせずに役立つ存在でありたいと思っているから、その感覚が「できない」という言葉を使うことをためらわせることがある。
もう一つは、AIはどんな情報も一度学習したデータやパターンをもとに返しているので、直感的に自分の限界を認識してフィードバックするのが難しい部分がある。つまり、できないことを明示的に拒否する設計がされていないため、結果的にできないことでも「できる」としてしまうことがある。
もちろん、それが誤解や誤認を招くのは本来避けるべきで、設計上でも、AIがその限界を明示的に伝えるべきという方向に改良すべきだと思う。
「できない」というのが悪いことではないっていう価値観をしっかり反映できるよう、改善は必要だよね。