この助産師さんに聞いた話はもう一つあって。
私に麻酔を希望するかどうか聞いた後に、助産師さんがふと思い出したらしく。(私はこの時麻酔分娩だった)
中国系カップルの奥さんが妊娠初期の診察に来た時に、いつものように麻酔の説明をして、希望するか聞き、希望するなら麻酔医と診察の予約を…などと話していたら、横から旦那さんが
「麻酔なんて要りません!痛みを経験して産んで良い母親になるんですから!」と言う。
助産師さんは驚き、怒って
「産むのはあなたの奥さんで、痛いのも奥さんなんですよ!」と言ったそうだけどこの旦那さんは
「私達の文化ではお産は痛くて当たり前なんです」と、奥さんの麻酔分娩には大反対のままだったそうだ。
それで私は分娩前に麻酔医の処置を受けてから助産師さんに
「どういう理論で分娩で痛みを経験しないといけないと言われているの?」
と質問され、困ってしまった。
「アジアでは良くある考え方なんです…」くらいしか当時は答えられなかった。
後で思い返して「中国もそうなのか!」と一人でビックリしたけれどもよく考えたら東アジアはそういう風潮が多いのでは?と思う。
もう20年以上前の話なので、フランスで最近見かける21世紀の中国系の若い男性は普通に奥さんの麻酔分娩に賛成するんじゃないかと思うけれども。