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沖縄戦を描いた名作漫画『カジムヌガタイ』(2003刊)、久しぶりに入荷しました。
6つの短編が語る、女性や子どもなど沖縄の住民が体験した生々しい「地上戦」の現実。
それは米軍の空爆や砲撃だけでなく、日本軍からも様々な暴力を受け、追い詰められ殺される醜悪極まりない戦争の”素顔”です。
(続く)→

(続き)→ 日本兵に壕を追い出され殺される母子。強姦され逃げたところを撃たれる女子挺身隊。
日本軍による食料強奪やリンチ、マラリア発生地への強制疎開による村民の大量病死。
そして沖縄戦を「本土決戦までの時間稼ぎ」とし、住民の命を「大を生かすための小の犠牲」とした軍部の欺瞞も暴かれます。
*
しかし凄惨な中にも、各作品には未来へのわずかな希望があり、人間の理性や善意を信じたいというヒューマニズムが貫かれています。
国家・軍隊という組織の中で歪む価値観の恐ろしさと、それに抗おうとする人々の勇気。
作者・比嘉慂氏が作品に込めた想いが、必ず読者の心にも届くでしょう。

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