こちら『舞踊における美への視点』(1988刊)は琉球舞踊を題材に、その「美しさ」を科学的に研究した論文。
人が舞踊を鑑賞した際に感じる印象を言語化して測定し、それを分析して評価の尺度を図式化。
これにより舞踊鑑賞の”認知構造”を解明していきます(論文なので用語が難しいですね…)。
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(続き)→ 琉球舞踊を、内容・構成・動き・小道具・音楽・衣装・表情の7つの要素に分け、それらを評価性・躍動性・力量性という3つの基準に照らして位置付ける…という手法で、10の演目の「空間構造」を図式化。
また各演目ごとの要素による「認知体系」の違いも比較し、演目の特徴を明らかに。
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著者の金城光子氏は琉球大学教育学部で教鞭をとりながら、舞踊に関する論文を精力的に発表。
本作は琉球舞踊の演目自体を知らないと理解が難しい内容ですが、舞踊の「美しさ」に着目し、何がどのように作用して心に感動が生まれるのかを科学的に探究した、実にユニークで興味深い論文です。

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