(続き)→ 登場するのは、首里城に関わってきた多種多様な人々。
博物館の学芸員、漆器や紅型の職人、組踊りの伝承者に泡盛の蔵元当主。
王朝時代に材木を提供した国頭村や、遠く久米島や与那国島の方々まで。
それぞれの首里城との関わりや、想いが語られます。
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また戦時中日本軍が首里城地下に作った第32軍司令部壕や、米軍統治時代に首里城跡に建てられていた琉球大学の事、そして今も続く再建工事の工夫と工芸技術の継承についても。
歴史の光と影を纏いながら、首里城が沖縄の人々の心に様々な形で存在してきた事が浮き彫りとなる、優れた一冊です。