(続き)→ 本書前半には、「執心鐘入」など朝薫の筆になる組踊五組の脚本を完全収録。
一作ごとに、当間一郎氏による解説も。
後半は、踊りや物語の考察・舞踊の成立ちや歴史の解説・奏でられる古典音楽の歌詞解説など。
執筆は、中今信氏・西平守模氏・与那覇政牛氏・川平朝申氏など錚々たるメンバーです。
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琉舞にも三線演奏にも秀で、音楽・舞踊・演劇を融合した「組踊」を創案・プロデュースした朝薫。
実は薩摩や江戸との折衝にあたる外交官であり、組踊もまた、中国や薩摩からの使者を歓待する外交ツールでした。
本書は、芸術と政治の両面で才を発揮した朝薫の功績を讃え、今に伝える一冊です。