沖縄出身の小説家・石野径一郎氏をご存知ですか。
1909(明治42)年、首里士族・高江洲家に生まれ、17歳で上京。
戦前から同人誌や社会運動に参加、戦後は故郷・沖縄の歴史や人々を見つめた重厚な小説を多く著しました。
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(続き)→ 『守礼の国』(1968刊)は、琉球王朝を舞台とする長編歴史小説。
名宰相・蔡温の部下である山本親雲上を主人公に、中国と薩摩に翻弄される琉球の苦悩を描きます。
また、琉球へのペリー来航に材を取る中編小説「琉球の孤独」も収録。
装丁は民藝の大家・芹沢銈介。
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『ひめゆりの塔』(1950刊)は、ひめゆり学徒隊の少女が見た沖縄戦の惨状を。
『沖縄の民』(1956刊)は、疎開船対馬丸の沈没から沖縄戦・疎開生活・米軍統治まで、戦前〜戦後を生き抜く沖縄の人々の姿を、それぞれ描いた小説。
いずれも半世紀以上前の作品ですが、その重みは今も変わらない名著です。

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