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P.W・B円・軍作業・琉米親善…いずれも戦後、米軍統治下の沖縄にあった物事を表す言葉です。
こちら『ことばに見る沖縄戦後史』(1992刊)は、今や失われつつあるそれらの言葉を紐解き、当時の社会の仕組みや人々の暮らしを解説する本。
①・②に各27ずつ、合計54の言葉を収録しています。
(続く)→

(続き)→ 例えばP.WとはPrisoner of War=捕虜のこと。
戦中・戦後、沖縄の人々が入れられた捕虜収容所では、戦闘員捕虜にP.W、非戦闘員にはCIV(Civilian=民間人)と背中に書いた服を着せ、区別したそう。
本書はそこから、収容所の食事やトイレ事情、捕虜達が唄った哀歌”PW無情”まで、様々な逸話を紹介。
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それぞれの言葉から見えるのは、日本から切り離されつつアメリカの州でもない沖縄の特異な状況、米軍による強硬な統治、住民の想像を絶する苦労、そして抵抗から生まれた僅かなユーモア。
そんな戦後沖縄の“アメリカ世(ゆー)”を知る事は、今の日本社会を覆う問題への気づきにも繋がるでしょう。

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