「ちゅらさん」で古波蔵家の台所にもあった、イラブー(ウミヘビの燻製)。
かつて琉球王が滋養強壮のため食した、沖縄が誇る高級食材です。
こちら『神々の食』(2003刊)では、著者の池澤夏樹氏が那覇でイラブー汁を味わい、久高島でイラブー漁を見た様子をレポートしています。
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(続き)→ 汁は“だし汁にイラブーの味と匂いが移って実に濃厚、絶妙”。
身は“燻製の香りが口内にたちこめ、噛むほどに深い味が出てくる”のだそう。
一日がかりの手間をかける調理法も紹介。
続いてイラブーの産地・久高島に渡り、聖地・久高とイラブーにまつわる歴史、イラブー燻製の製法なども丁寧に解説。
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本書では他にも、鰹節やかまぼこの加工場、島野菜や果物の農園、「きっぱん」「ブクブクー茶」など風流なお菓子・お茶など、沖縄島・宮古・八重山各地を横断し、その味が生まれる”現場”を取材。
沖縄の食文化の奥深さと、それを支えてきた人々の想いが伝わる良書です。

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