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小説「カクテル・パーティー」(1967)で、沖縄初の芥川賞作家となった大城立裕氏。
こちら『世替りや世替りや』(1997刊)は、氏が1960〜90年代にかけて執筆した戯曲を集めた本。
いずれも沖縄を舞台とする9本の芝居の脚本と、沖縄芝居についてのエッセイ1遍が収録されています。
各作品の内容は…
(続く)→

(続き)→
・米軍統治下、基地建設に揺れる山原の人々の群像劇
・沖縄民話を元にしたミュージカル
・沖縄戦で捕虜となった日本兵の変節を、皮肉たっぷりに描いた喜劇
・琉球王の命による玉城朝薫の「組踊」創案をドラマ化した歌劇
・沖縄戦と戦後の動乱を生き抜いた女性が、その半生を語る一人芝居
など。
*
時代設定もスタイルも様々ながら、どの物語にも沖縄の人々の笑いと涙があり、沖縄の歴史や伝統・価値観の変化などが織り込まれています。
また台詞にも伝統的なウチナーグチ(沖縄語)に標準語を交えるなどの工夫が。
大城氏の鋭い批評精神と、大らかなユーモアを堪能できる一冊です。

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