(続き)→ 本書の主人公は1907(明治40)年生まれの仲宗根澄さん。
その明治〜平成にわたる104年の人生を、親族や関係者らが描き出します。
貧しい没落士族の家から師範学校に進学、教師の道へ。
夫との死別や過酷な沖縄戦を乗り越え、様々な婦人会活動を通して、教育・女性問題・福祉に取り組んでいきます。
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戦争で夫や親を亡くした女性達・子ども達の救済に尽力した澄さん。
その功績が素晴らしいのはもちろんですが、「はっさびよー(やれやれ)」が口癖で、高齢になってもステーキやコーラが大好き、ジョークも飛ばしたという素顔も魅力的。
巻末には沖縄の婦人団体の研究資料も加えられた、労作です。