「あの頃」は、副題”1959年、沖縄の空の下で。”の示す通り、戦後の米軍統治下にあった沖縄を捉えた写真集。
福岡生まれの写真家・井上孝治氏が、アマチュア時代の1959年に沖縄を訪れ撮影。
1990年にその写真の展覧会が那覇で行われて反響を呼び、翌91年に本書が刊行されました。
*
撮影地は首里や那覇はじめ、糸満・奥武島・コザ・石川・金武・名護など。
被写体となるのは、市井の人々。
市場やバーで働く女性、漁港の漁師、商売を手伝う子どもなど、みな生きるために汗を流しています。
荷物を頭に載せて運ぶ女性や、手にハジチ(刺青)を入れたお年寄りの姿も印象的。
*
いくつかの写真には、写真展を見た地元の人々からのコメントが付記。
被写体の血縁者や、また本人からの言葉が、30年という距離を一気に縮めます。
ここに写る人々の働く姿は時に力強く、時に哀しく、眩しいほどの”生きる力”を感じずにはおれません。
*
#あの頃 #1959年沖縄の空の下で #井上孝治 #沖縄タイムス社 #写真集 #沖縄本
#まめ書房 #mameshobo #mameshobobooks