こちら「沖縄・聞き書きの旅」(1980刊)は、ノンフィクション作家・画家の下嶋哲朗氏が、沖縄・宮古・八重山で地元の人々と重ねた、交流の記録。
1976〜77年にかけ家族4人で石垣島に移住した著者は、大小様々な島を廻り、市井の人々の話を聞き取って本書にまとめました。
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登場するのは、那覇の水上店舗の易者や、コザのAサインバーのママさん。
また宮古〜八重山諸島にて、漁業や染織を営んできたおじいさん・おばあさん達。
日々の仕事や昔の風習、そして波乱の人生まで、様々なエピソードが語られます。
また著者が取材した12の島々の風土や暮しも紹介。
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とりわけ、新城島(あらぐすくじま)に関する記事は、短いながらも貴重でしょう。
著者は、人口もわずかなこの島に愛着を感じつつ、当時進められていた本土リゾート会社による開発を憂い、批判しています。
70年代に語られた貴重な個人史や、地域の歴史が満載の一冊。
島々の知られざる顔に触れる事ができます。
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