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『<公正(フェアネス)>を乗りこなす 正義の反対は別の正義か』
著/朱喜哲

正義、ポリティカル・コレクトネス、合理的配慮。なんとなく「そんなの人によって価値観変わるし、誰かの正義は誰かの不正義なのでは?」と思ってしまう言葉について、ロールズの『正義論』を土台に哲学者たちの言葉遣いを紐解き、言葉の用法から問い直していく本。

本文で何度も言われるように、「これ!」という回答をくれる本ではない。異なる利害をいだく『われわれ』が共に社会を営むにあたり「会話」をとめないためには何が必要かを考えるための本だった。近頃ネットで流行る「論破しぐさ」がいかに有害かがわかるし、会話を無理やりやめる技法があると知れたのは面白かった。

平易な言葉遣いなので中学生~高校生なら十分理解できそうな議論だとおもう。自分が高校生のときはかなりアホで「正義なんてどこにもないのサ…」的な中二病を引きずっていたので、この本で過去の自分をどついてやりたいと思った。

図書館で借りたところ、汚れ防止のカバーが貼られていた&表紙と本文用紙がちょっと硬めの素材ためか、ひじょうに開きにくくて気が散ったのが残念。ちくま文庫あたりに収録されれば買って本棚にそっと置いておきたいんだけどな。

『<公正>を乗りこなす』感想つづき 

私は昔から芸能人の結婚報道にまるで興味がなく(そもそも芸能人の顔も名前も全然覚えないので興味の持ちようもなかった)「誰が誰と結婚しても知らんがな」ってかんじだった。その態度は同性婚法制化についてもおなじで、雑に言うと「まじでどうでもいいからとっとと法制化しろよ」程度に思っている。

私みたいな態度はあまり褒められたものではないな、とおもいつつ、一方で、同性婚や選択的夫婦別姓について文句を言ってる人達には「なんでそんな熱心に怒れるん?」と疑問だった。だって自分に関係ないやん???

「他者の利害関心への無関心」のことを『積極的無関心』というらしい。私の態度はこのことばよりもっと雑だけど、もしかすると怒ってる人たちには有効なアドバイスかもしれない、とおもった。

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