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『環と周』
著/よしながふみ

いつかの時代のどこかの場所で、会って、話して、手が触れて、ほんのひと時共に過ごして、また別れる、かつてどこにでもいた/いまもどこにでもいるであろう「環」と「周」の関係を描く連作(?)短編集。

恋とも愛とも友情とも名状しがたい関係性というものが大好きなのですが、全話何度も読み返したくなる素晴らしさでした…。

偶々同じ時代、同じ場所にいて、つながることができたひとが、人生で忘れ得ない存在になる。わたしは今この時代を生きるすべての人とそうなりうる可能性があるわけで、誰かを憎んだり貶したりしている暇はないなぁ、などとおもいました。

『環と周』感想・2(ものすごく個人的な話) 

私とオット氏は幼稚園~中学校まで同じ学校に通ったド級の幼馴染でして、互いの実家は徒歩3分(※その後義実家が引っ越しして車で30分というほど良い距離感になった笑)、結婚前に親に「両家顔合わせしとく?」と聞いたら「もう知ってるからいらん」と言われたくらい良く知った相手でした。それまで別に仲良くもなんともなかったのが社会人になってからFacebookで交流→音楽の話で意気投合→交際→まぁここらで結婚しとこか、という「ロマンチックでもなんともないけどこの人と一生一緒にいるんだなあ」という関係で、ほんと人生って何が起こるかわかんねえ~!!!

まあそういう個人的な事情もあったので、最後の「また会えたね」が沁みました。また会えるって凄いことだねえ。

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