『生きる LIVING』(2022)
監督/オリヴァー・ハーマナス
#映画 #感想
黒澤明『生きる』のリメイク。飛行機の機内で二回に分けて鑑賞。機内でもらえるイヤホンの性能のせいか、高音がキンキン響いてせっかくのBGMがあんまり楽しめなかったので、今度は万全の環境で観たい。
昔の映画風の雰囲気も大好きだったし、イギリスの街並みや公園の情景が美しくてだいすきだった。なにより主演のビル・ナイのお芝居が本当に素晴らしかった。感情を抑えた演技から孤独が滲んでいて、派手さは一切ない映画なのに画面から目を離せなかった。
『ゴンドラの歌』に変わるスコットランド民謡もよかった。歌詞がとてもよかった。昔を慈しみ、今まだ生きている自分を慰める歌だった。ラストシーンを思い出したら泣けてきた……。
原作映画の一番好きなシーンはハッピーバースデーの所なんだけど、終始抑制的な映画だったので、無くなっていたのは逆によかった。原作もだいぶ忘れているのでまた観たい。
世界的に有名な名作映画のリメイクは大変だったろうなあ。脚本も演出も演技も音楽も全部よかったです。