『ブレット・トレイン』(2022)
監督/デヴィッド・リーチ
#映画 #感想
金をかけてタランティーノ的B級映画になろうとした凡作。伊坂幸太郎小説の映像化作品に成功した作品はないと思っているんだけれど、その論拠を一つ増やすことに貢献した映画だった。
トンチキ日本描写が話題だったけれど、トンチキ加減が20年位時代遅れのセンスでしんどかった。雨と霧とネオンのギラギラビカビカした日本像をいまも抱いてるのって、かつての栄光を知る日本人くらいでしょうよ。だっせえ。
ラスト15分位はまあまあ面白いし、真田広之の殺陣もあるし、ブラピの泣きべそ顔が可愛いし、サンドラ・ブロックも拝めるんだけれど、そこまで110分間我慢しなくちゃいけなかったのがしんどかった。その110分のなかにも10秒ずつくらいは要所要所でおもしろシーンがあって完全な駄作にもなり切れていないのがまたダサかった。
個人的に伊坂幸太郎と村上春樹は実写化じゃなくてアニメ化のほうが向いてると思っているので、アニメでやってほしい。『魔王』とか。