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『THE FIRST SLAM DUNK』(2022)
監督/井上雄彦

この作品をCGで表現してくれてありがとう、と思ったのは人生二度目(一度目は『宝石の国』)…といっても原作未読なんだけど。バスケのルールもよく知らず原作にも触れていない人間を、コートの中に放り込んで実際のプレーを体験させる、凄い熱量の映画だった。

原作者自ら監督しているためか、紙の手触りを感じさせるCGの質感が絵にピッタリで、よくあるゴム人形っぽさとか動きの硬さを全然感じなかった。(ブルージャイアントですら感じたのに!)試合中のカメラワークが基本的に選手の腰位なので、リストバンドとかユニフォームになった気持ちを味わえた。

大事なものを喪い、居場所を亡くしてしまった人間を「おかえり」って迎えるまでの映画だった。喪失の取り扱いが丁寧だったのもよかったなあ…。りょーちんに恋せざるを得ないストーリーだったけど個人的にはメガネくんが気になります。皆のことをもっと知りたくなるのでこりゃ原作も売れるわ。箱買いだわ。

とにもかくにもとてもよかった。劇場で見て没入感を味わい尽くすべき一作なので、予備知識ゼロでも劇場での鑑賞をおすすめします。

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