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『憎しみに抗って 不純なものへの賛歌』
著/カロリン・エムケ
訳/浅井晶子

ドイツで2016年に出版された本だけど、今の日本がようやく議論し始めた議題のほとんどが取り上げられていた。「女性」「宗教(※ISの話)」「移民」「トランスジェンダー」etc...

平易な言葉で書かれているけれど、決して易しい本ではないと思う。この本がベストセラーになったというドイツが心底羨ましい。日本の議論は周回遅れなんだなと改めて感じた。それでもここから始めるしかない。

均一な民衆、真の宗教、自然な家族、適切な文化。一義的な価値観は「そうではないもの=不純なもの」への憎悪を焚きつける。憎しみに抗っていくために、不純な世界を生きる『我々』は世界の多様性を信じて発信していこうというメッセージが凄く響いた。

図書館で借りた本なのでゆっくり読めなかったのが残念。でも翻訳書は高いから気軽に手が出ない。文庫、出ないかなぁ…。

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