#映画 #感想
『ハケンアニメ!』(2022年)
監督/吉野耕平
聞いたことのある台詞、見覚えのある演出、オタク心をうまくくすぐる楽しい映画だった。
とはいえですよー。
2022年の映画化なら、アニメ制作現場の低賃金・過重労働問題には触れてほしかったし、作品への情熱を描くなら情熱を維持するための仕組みが今どれほど危機的状況かについても語られてほしかった。作中の難題が全部気合で解決されたのでズコーーーとなった。
あと、中盤の舞台挨拶のシーンだけ異様に情熱をもたない「普通の人」にきびしくて、司会の人がかわいそうだった。女性メインのお仕事映画で「女の敵は女」みたいなことはやめて〜〜〜と胃がしくしくした。それこそ2022年の映画化なら男性司会者でもよかったとおもうので…。
そこ以外は男女比やパワーバランスに気を配って作られていて今時だなと感じたけど、実際現場はどうなんだろう。映画や舞台で起こっているハラスメントの問題はアニメ業界では起こってないんだろうか。
消費者としては2時間楽しませてくれたらそれで元はとれるけど、それだけでいいのか…いやだめだろ…僕たちは絶対大丈夫じゃないんだわ…とおもった。
とりあえず適切なおちんぎんが支払われてほしい。話はそれからだ。