『対峙』
どういう映画かはあらかじめ知っていたので(銃乱射無差別殺人の実行犯(高校生)の両親と被害者(高校生)の両親の対面話し合い。
子供は両方亡くなっている)覚悟して観た。
ものすごく重く、辛い応酬ながら、こういうことでしか前には進めないのだろうことは想像にかたくない。時間が解決することではないが、長い時間が必要。
両親が同年代なので、自分の経験と照らし合わせて観てしまうが、本当に涙しか出ないよ。
彼らの苦渋の言葉も涙も想像でしかないが「いざそうなったら」とは親なら誰しも思うんじゃないか?
ウチに限って、などない。どちらの立場も、誰の身にも起きうることと認識している。
銃社会の恐ろしさよ。
自分から生まれても生まれた瞬間から子供は自分とは別の人間になり、コントロールなどできない。導いてるつもりでも、分かり合えないことがあり、その子の背負った業はどうしようもない事がある。
あの時こうしていれば、こういう状況じゃなかったら、と悔やんでも起きてしまったことに対してどこまで対峙できるもの?
考えこんでしまう。
映画は、自分、子供の親としての自分たち(夫婦)との対峙でもあったな。
映画として素晴らしかった。
心を打つ演技だったよ…
これは2023年ベストに入るだろう。