📙「総特集 佐藤史生:少女マンガが夢見た未来」
没後14年を経て、佐藤史生の特集が出るのも嬉しいし、坂田靖子先生のインタビューがあるのがとにかく楽しみ。思えば14年前も坂田靖子先生のホームページでの告知で亡くなられたことを知ったのでした。
佐藤史生は、私の最愛の漫画家、であり、最も影響を受けた作家のひとりでもあり。二大長編で行けば「夢みる惑星」が大好きだけれど(もう一方の「ワン・ゼロ」もすごくいいですよ。今の中国の3DCGで映画化して欲しい)、SFの傑作「やどり木」をはじめとする複合船シリーズ、理知的で飄々とした登場人物が特徴的な作風にあって、他方で「天界の城」「緑柱庭園」のような自覚的に理性を捨てて自滅の欲望に身を委ねる豪奢で退廃的な短編など、あげ出したら切りがない。リアルタイムで読んで難しくて理解できなかった晩年の作品(「心臓のない巨人」「魔術師さがし」など)を後年読み直したらすごく良かったのも懐かしい。常に時代の先を行く描き手だった。
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