紅い牙シリーズの電子が安くなってたのを購入
紙持ってるけど多分十数年くらい前に一冊欠けてたのに気づいて以来読んでなかったのでかなり久しぶりに読んだ。
ブルソネ10巻くらいまでは当時かなり絵を真似っ子したので、コマ割りから何からよく記憶してて、我ながら若さの集中力すごいなと感心してしまった。
ただ、よく女の子が脱がされるわ触られるわで、当時でも男性作家の趣味出てるねえと思ってましたが、今はもうさすがに昭和セクシズム濃ゆ!てなっちゃった。
エログロ部分というより、主人公世代の親世代もたくさん活躍する作品なだけに、そのへんの描写が、当時でも女性作家だったら描かんだろ、てくらい昭和時代ドラマ風。妻が敬語で夫が家父長~てノリ。妻は常にエプロンつけてる😂 当時の柴田先生よりも年上世代を描いてたわけだから、まあしょうがないのかも?
桐生は榛原の覚悟とか気骨を褒めてたけど、さすがに自分が榛原の年頃になった今読むと、Kの遺志継ぐのに娘も巻き込むの、妻にも相談せず決めちゃってるのどうなん?てならざるをえず。妻意思決定に参加してないよどう見ても。
同じ男性作家の少女漫画でも、和田先生の方がもう少しその辺は気を遣ってた気がする。和田先生もレイプ場面はそりゃもう沢山入ってたけども少女漫画で活躍し続けた和田先生と青年誌に転身された柴田先生の作家性の違いかな。青年誌の柴田先生はさすがにエログロきつくてリアル少女だった身にはついていけなかったもんな…
漫画はやっぱなんだかんだで面白いから読んじゃうんだけど。当時の最先端ネタ色々盛り込んでテンポもさくさく。今見ても絵が背景込みで好きだし、女子キャラ可愛いし、アクションかっこいいし、男子も腰がっしり胸板がっしり手足長しでカッコいいし。多分私が男子キャラの腰がっしり具合に注目するのは柴田先生の刷り込みある。バードとイワンの骨盤とケツの形がかっこいくてですね…
それにつけても、やっぱりラストは、なんというか。桐生とワタルとユリはああならなくていいだろ???他も死にすぎだろ????つかあっけなさすぎでは??と思うけど、そこはまああの頃は登場人物全滅の作品ゴロゴロしてたので、まあそこは…
今読むと理屈ではそう畳むのは分かるし思ったよりちゃんと筋は通ってるとは思ったんだけども。
ただまあ、なんとうか、やっぱり~~~~~やっぱり私は、色恋関係は最初にご用意されたゴールに向かって欲しい人なんだよな~~~~!!!!最初に提示された相思相愛(相思相愛未満含む)の二人がいたら、その二人が何らかの形で結ばれるゴールへの道程を見ようとするから、別のゴールがご用意されてソチラ選択しました、てのは「いやいやいや、線路切り替えすんなや!」てなっちゃう。朴念仁だから恋愛の機微が云々は面倒くさくて真面目に追えないせいなんだけど
いや、筋は通ってるしあの結末へのご用意も事前にされてましたよ、バードとランが再会してからのすれ違い感も描写されてたし、バードの親父さんの話もさあ。いや全然あれは当時も共感できなかったけど。
イワンとランがカップルにならなかったのが救いかな。共闘ENDでも良かったじゃんとは思うけどカップルになってほしくはなかったので。まさこが死んだとはいえ、イワンにとっての最初で最後の恋くらいのものであってほしいという当時子供だった読者の願望もあるし、とにかく共闘の同志即恋人同士てノリは嫌で…
ランが孤独になったままなのは可哀想だけど、まあそれだけ犠牲者出たし、恋人に死なれた者同士でどうぞ、てされるよりはいいな。(近場で済ますくらいなら無しでいいじゃん派)
とりあえず、メレケスとソネットの疑似父娘関係と、タランチュラの無機物(実は胎児のサイボーグだったけど)可愛いとこは今も超好きです