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菊仙が蝶衣を二度振り返る時、
馬鹿な女なら許せないという感情で喚いていただろうけど、彼女は残念ながら頭が良かったので、「しかしはじめに縁を切らせようとしたのは自分だ」だの「日本軍の前で舞わせたのも自分だ」だの考えてしまって「因果応報」を真に受けてしまったのかな。
小樓と縁が切れた蝶衣が法廷で死のうとして奇跡的に助かるのを目の当たりにしてしまったし、自分も"そう"なら首を吊る前に誰かが、何かが助けてくれる、と考えたのかな、菊仙は。
それは少し現実主義の彼女らしくはないか。

法廷で死刑が下されなかった蝶衣はあの時に「時分は舞台で死ぬ」という決意をしたのかな。
決意とまではいかなくても、自分が死ぬのはここではないのか、という気づきのようなぼんやりとしたものでも。

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