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月見団子とチビ 

どこからか、もきゅ、もきゅっと謎の音が。
7ちゃんが音のする方へと目を向けると…
「ちび! あんた、何してるのよっ!?」
小さな月見団子を口に詰めるチビ6の姿が。
「もきゅっ。…ふぁふぁりー(ななりー)」
頬袋に団子を仕舞い込んだチビは、口をもごもごさせながら、キラキラと瞳を輝かせている。
どうやら団子がよほど気に入ったらしい。もごもご。むぐむぐ。
7ちゃんが呆気に取られている間に、栗鼠のように膨らんでいた頬はしゅるしゅる萎んでいく。
やがて口の中が空になると、チビはすかさずその手を団子へ伸ばした。
「もきゅっ」
一つ頬張り、そのまま二つ目を掴もうとする手を指で遮り制止する7ちゃん。
「一度に口に入れるのは一個だけ! 喉に詰まったら危ないでしょ」
7ちゃんの言葉にチビはぱちりと目を瞬くと、大人しく口に含んだ団子を咀嚼し始めた。
お行儀よく、一つずつ食べ終わってから次の団子に手を伸ばすチビを見守りながら、どこであんな栗鼠みたいな食べ方を学んでしまったのかと首を捻る7ちゃんは、翌日公爵邸でクッキーを口いっぱいに頬張る小さな自分の姿を見て、頭を抱えたのだった。
「…これが原因か…」
「むぐむぐ」
「もきゅっ」
「いったいどこの誰に似たんだろうね?」
「こっちを見ながら言うな!」

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