ぶとうかい。
「ねぇ、ロックマン」
「何?」
「その……えっと。嫌なら断ってくれて構わないんだけど」
「ヘル?」
「わ、私と一緒に!」
「うん」
「武闘会に……出てくれませんかっ!?」
「…………舞踏会に?」
「そう! 武闘会にっ!」
「君と僕が?」
「あんたと、私が!」
「舞踏会に?」
「そうよ、武闘会!」
「…………(感動のあまり言葉が出ない)」
「ロックマン? どうし……きゃあっ!?」
「まさか君から誘ってくれるだなんて」
「ちょっ、苦しいわね! いきなり抱きつくな!」
「だって君が、ナナリー・ヘルが僕を舞踏会に誘ってくれたんだよ?……これが抱き着かずにいられると思う?」
「どういう意味よ」
「夢なら覚めないで欲しい」
「夢じゃないし! ああもうっ、武闘会に一緒に行ってくれるの? くれないの? どっちなのよっ!」
「勿論行くに決まってる。君と他の男を踊らせるなんて、許せるわけが無いでしょ」
「……ん? 踊る?」
「……? 舞踏会で踊らないの?」
「武闘会では踊らないでしょ」
「…………」
「……?」
この後お互いのすれ違いに気付く二人なのであった。
6は浮かれてはっぴー盲目のデバフ発動したが故に7ちゃんの指す【ぶとうかい】の正体を見抜けなかったというオチ。