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先日の四季賞の選者評価の不満と『片喰と黄金』の100年先の話(後者のネタバレをする) 

先日のアフタヌーン四季賞の審査員が沙村広明で、「描きづらいテーマをキャラクターの感情に寄り添って真摯に作った」と評していて、
編集長も「現実の差別は表現することだけでもハードルが高いのによく描ききった、日本人に何が分かると言われるかもしれないがそれでも描ききったことを評価する」みたいな評価をしていたんだけど、

他の出版社(ウェブ漫画)で、「今回デビュー」という人がガチの差別をインターセクショナリティ込みで生々しく描く作品ってもう結構あるし、

なにより講談社でやった『片喰と黄金』、

飢餓のあまり死体を食うまでしたアイルランド人がアメリカにやってきて、自身も差別されることを経験し

奴隷の黒人と友好関係を結んだものの仲間の1人が銃を向け(作中に奴隷制反対派も存在する)

先住民と友好関係を結んだものの仲間が偏見を向け続け

という、

「ぼくらは敵同士だ、もう会えない、また100年後に(会おう)」と別れるマンガがあるのに

(北野詠一『片喰と黄金』51話 講談社より引用)

片喰と黄金の話(ネタバレだぞ!) 

片喰と黄金は、数十年後、「許されない贖罪」を以て幕が降りる。

四季賞の話、いくら新人賞とはいえ、先人がすでに5周くらい回ったところにいる事実があって、正直困惑が強い。

個人のマンガファンの話ではなく、相当なマンガを読み触れているはずの、マンガ賞の選者に対しての話。

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