『儚い羊たちの祝宴』米澤穂信:読終
同居人が帯の「どんでん返し」につられて買った本だけどイマイチだったと言うので借りてみた
自分的にはそれなりに面白かった
(けど確かに同居人の好みではないわコレ
『バベルの会』がどこまで重要な役割を果たしているのかは謎のままだったけど各旧家のお嬢様やそこに関わる人々の華麗で煌びやかな裏に淫靡で怪しく捻れた世界と真実とが入り混じる世界は甘美で残酷である
トリック云々よりこの不安定な年代特有の乙女たち(とその周辺)の美しくも残忍な刹那的思考を鑑賞する連作だった
あちこちに散りばめられた古典名作ミステリの捩りを見つけるのも楽しかった
ただこの帯のアオリはなぁ笑
確かに「信用ならない語り手」が多く出てくるからどんでん返しの要素が無いとは言わないけどちょっと看板に偽り有りかも
本書に限って言えばそういうビックリ要素を楽しむ内容ではなく前述したような【世界】を感じる話だからもうちょい情緒な煽り文句を付けて欲しかったよ笑
*耽美とか華麗とかそちら系の単語並べてるけど耽美の古参・栗本氏などと比べると米澤氏の文章はもっと簡潔で端的な表現
(自分の語彙が少ないためにこうなった笑