訓令式やヘボン式では「おう」と「おお」の両方を ô や ō と綴る。日本語がそもそも同音異義語が多い言語であるにもかかわらず、このような表記体系では元の仮名が保存されないため、前後の文脈と合わせなければ意味の判別がつかない言葉がさらに増えてしまう。
一例を挙げると、«Ō!» というローマ字文に遭遇した時、「おう!」という肯定文なのか、「おお!」という感嘆文なのかを見分けるのが難しい。
「おお」「おう」を oo̲/ou̲ などと表記すれば、元の綴りを保存したまま「おお」という長母音を表すことができる。
類似の方法をとるローマ字表記法には、音声転写ではなく仮名からの翻字法である「99式ローマ字」がある。なお、この方式はワープロやパソコンのローマ字テーブルとほとんど一致していて、ダイアクリティカルマークを用いない。
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