今朝目に入った瞬間に体から力が抜けるような気がした記事です。いまの政治の煮こごりのような言葉だと思いました。「PFAS血液検査は「かえって不安が増す」」。
環境省が自治体向け手引の修正案にそのように記載したそうです。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/344535
えークソダサロゴSNSをチェックしたところ、話の通じないキレてる人がやっぱり多そうなので、リスクを鑑みてこっちに2544文字を放流します。お許しください。↓
今日は時事ネタにいっちょ噛みをする! 普段いっちょ噛みしたら「ああ、やっちまったなぁ」と後悔してそのうち消したりするものだが、今日の話題は言いたいことがあるため日記にボヤくとする。何かをボヤくのに140字という縛りなどないほうがよいからだ(ロゴがダサいSNSにも一度発言したが、知らない人から凸られると怖いので消した。この日記も別に多くの人に読んでほしいわけではない……ので万が一広まったら消す)
https://news.yahoo.co.jp/articles/9263ec502afa172edafb7280bf7ecedca2fb4958
↑の件について。僕も2013年にクラフトワークが来日した時に自分もこのパフォーマンスを見た。
上の日刊スポーツの記事がろくなことを書いてくれていないため、一応前置きとしてざっくりと楽曲の経緯を話さなくてはならない。クラフトワークはテクノロジーに関する楽曲を多くリリースしていて、そのアルバム作品の「Radioactivity」は「ラジオ-活動」と「放射能」のダブルミーニングみたいなアルバムであった。まだチェルノブイリ原発事故(1986年)も起こる前の1975年にリリースされたこのアルバムは、ナチスドイツがプロパガンダ手段として用いた国民ラジオがジャケットに描かれていて、電子音楽というジャンルでテクノロジーを感じさせながらも、同時にラジオというテクノロジーによるファシズム批判を展開していた……ということらしい。それが1991年のリミックス「The Mix」では「Radioactivity」という曲に「チェルノブイリ、ハリスバーグ、セラフィールド、ヒロシマ」という放射能による被害が起きてしまった場所の歌詞が入るようになって、更に「Stop Radioactivity」という歌詞も追加され、反放射能の方の意味も伸びてきた。後の再発ジャケットでもアルバム「Radioactivity」は黄色地に赤の放射能のマークというデザインになった。で、2013年の来日公演ではそれが「チェルノブイリ、ハリスバーグ、ヒロシマ、フクシマ」になって、「今すぐやめろ」みたいな日本語歌詞のパフォーマンスがなされるようになった。言うまでもなく、2011年の原発事故を反映させたものだ。もう少し正確には、このパフォーマンスが発表されたのは「NO NUKES 2012」のイベント時ということだそうだが。
https://youtu.be/X--F5b5IdqU?si=_UgzCeDbZbxCUerC
https://youtu.be/gg7CSMFpwao?si=qerufDWegVdJAZfZ
……という1975年からの流れがあるので、悪口の意図かわからないが「なんだか知らんドイツのやつらがなんか言ってる」みたいな文句を言ってる人は、対象を貶す前に、まずはクラフトワークという超有名なユニットのことを、何も知らない無知さを真っ先に反省すべきであるとも思うわけだが、まあともかくとして、このパフォーマンスは10年前からやられてるわけだ。まあ10年前からやってるからどうなのだという話ではあるし、全然別に今知って今怒るの自体はいいと思う。原発に対してもいろんなスタンスがあるだろうから、そこについても今回論ずるつもりはない。「原発賛成派だから、この坂本龍一によるメッセージを歌うクラフトワークのパフォーマンスがあまり好きでない」みたいな意見はそれはそれで全然いいと思っている。「音楽に政治を持ち込むな」は違うと思うけどね、僕は。
ただ「俺達の福島がよくわからん外国人にフクシマなどと終わった土地として歌われていて許しがたい!」みたいな、変に熱血地元愛のツイートが伸びているのはどうなんだと思ってしまう。反放射能、反原発のメッセージの前に、クラフトワークの「Radioactivity」にて、放射能被害に縁の土地の名前が呼ばれるというのは、まさにただそこにあっただけの土地が被害に合って、放射能被害と結び付けられてしまう、悲劇性の表現に他ならないと思っているからだ。私たち日本人がチェルノブイリと聞いて、原発事故以外のことを思い浮かべるものかよ、と思うわけで。そういうことがなければ、放射能の文脈のある土地として持ち出す意義もない。世界中にそんな風に「フクシマ」と捉えられてしまった悲劇を受けて「Stop Radioactivity」と言ってるわけではないですか。「Stop Radioactivity」の言葉に賛同するかは置いといて、その前段階として、「フクシマ」に怒ることはないでしょ、と思うんだよね。
まあ僕も当時2013年に、「フクシマ放射能/今すぐやめろ」の歌詞を聞いて「おお、やってんねえ……」と結構な衝撃を受けたわけではあるのだが。「ヒロシマ」という言葉は元々あるのは知っていたから、その次に「フクシマ」と歌われることについては、やはりどうにもやりきれない気持ちというか、起こってしまったことへの悲しさもあったわけで。でもこれもまた音楽のあり方だとも思って、結構食らったんだよな。先程も行ったようにクラフトワークというのはテクノロジーの曲を多く歌っているから、テクノロジーの発展の光と、テクノロジー被害の闇というのが反映されているわけで。だからラジオが主題のようなアルバムの「Radioactivity」という曲が次第に放射能被害のメッセージに変わっていくのって、やっぱり世相を反映していることで。なんていうか、言葉にすると陳腐なことだけど、その時は僕は、世の中を良くしていかなくちゃならない、悲しいことを少なくしていかなくちゃって、音楽を聞いて思ったわけなんですよ。僕が「Stop Radioactivity」に完全に賛同するかどうかは、置いといてですよ。
今回にしろ、言うて自分なんて外のモンだから、福島の人がやりきれない気持ちになるのは、自分が何か言えることでもないなとは思うんですけど。でもクラフトワークを「福島を侮辱している!」と非難するのはやっぱり違うと思うんだよな。だって、どう考えたって侮辱ではないもの……。
さらにしつこくクラフトワークの件(長い)
大ファンというほどではないけど年令的に通っては来ているので感覚的にですが
彼らに差別の意図はまったくないと思う
カタカナの『フクシマ』が差別的意味を持つなんてこと、普通外国の人にはわからないだろう
漢字なら、アルファベットなら、ひらがななら差別的にならないの? それなら炎上しなかったのだろうか?
そもそもいつからカタカナの『フクシマ』が差別的意味を持つようになったか、不勉強で把握していないのだが
(後ほどちゃんと調べてみます)
当事者が差別的に感じたならそれは声を上げていいと思う
そしてクラフトワーク本人たちに知らせてもいいと思う
表記の文字種によって意味が変わるとかいう複雑なこと、すんなりとは理解してもらえないかもしれないけども……
そこでちゃんと議論した上で、今後良い方向に変わるかもしれませんしね
変えてもいいと思うし
アルファベットでも漢字でもひらがなでも
個人的にはカタカナがテクノ"らしい"とは思うけど、そこにこだわって誰かを傷つけるのは本意ではない
放射能マークについては、放射能が漏れてると揶揄してる! みたいなのは単なる言いがかりですよね
そんな歌詞ありません
しかし……
こんな状態の今だと、清志郎も叩かれるのかなあ、やっぱり
こういうことらしいので訂正
知らんかったよのえる君すまんhttps://x.com/cractyo/status/1817730594220216627?t=2aQRu1eX6agPTYqQSMOMNQ&s=19
大阪のおばちゃん
パンクとレゲエ(ルーツ系)映画とお酒と美味しいものが好き