「君って大きい姿とちいさい姿、どっちが本来の姿なの?やっぱりちいさい方?」
「大きい方です」
「えっ、妖精なのに……?」
「時代がくだって、にんげんが皆そういう風に驚いて警戒するので、“にんげんのイメージする妖精らしい姿”を擬似的に維持するようになったんです。力の消費も抑えられる省エネ体でもあります」
「力の消費?」
「神秘の世界に生きてるものがにんげんの前に姿を現したりするのにも、“干渉するための力”が要るんです。おれたち妖精は女神様のご加護を受けてますから気軽ですが」
「ふーん……妖精の世界もいろいろあるんだね……」
?