テバは夢追う人ではあるんだけれども、どこか「他者を支える人」という印象が強いんだよな。個人的な話ですが。 

共闘で勇者のサポートをするのも然り、英傑様の援護をするのも然り、自分主導で動くよりも「誰かを補佐するために動く」方が上手くいくタイプというか。

一人で無茶する男がどうして親友家族に族長に村の仲間にあれほど信頼されているかと言ったら、テバが無茶する「だけ」ではなくて、その無茶の分以上に他者を助けて支えてきたから、そういう人となりと力があるからこそのリターンとしての信頼と立ち位置なんじゃないかな~とぼんやり思う。

血気逸って無鉄砲に突っ走ってしまうのが「玉に瑕」な人で、だからこそ、その「瑕」を強制的にセーブすることができる状況=「自分以外の誰かを主眼に据えて、その人を活かすために全力を注ぐ」という位置役割を宛がうと一番最大効果を発揮できるユニット……という感じ。

冷静な状態で自分以外に優先するべき他者がいると、きちんとその「他者」のことを考えて動ける人なんですよテバは。たぶん。
やくもくのバトルチャレンジでテバが引き受ける依頼が「客人護衛」なのは、そういう面が顕著に出てるような気がする。
「護衛」のためには「自分だけが突っ走ってはいけない・そばで行路を支えていく必要がある」という状況だから。

つづき 

そんでもって、たぶんテバ自身も「自分がそういう方向性に適性がある」という自覚があるんじゃないかな~と思う。もしくは「自分は自分以外の誰かを守りたいと強く望んでいる」という欲求としての自覚かもしれんが。

適性にしろ欲にしろ、何かしら「俺は自分以外を支える側の方が上手くやれるみたいだぞ」みたいな自負はあると思う。

飛行訓練場で、一人でもカチコむ気概で準備しながらも、誰か協力者の来るチャンスを待っていたこととか。
自分の訓練よりもチューリのための訓練・リト全体としての戦士の伝統が継承される事を優先しているところとか。

リーバルと噛み合うのもそういうところじゃないか。気難しくも期待が嬉しい盛りの若者に対して憧憬を向けて見守る余裕がある年上というのもあるけど、
「一人でやらせるとなまじ“できること”が多すぎる器用さのせいで指示役になりがちだけど、本質として絶対に戦場で主役になりたいし主役を任せたら文句なしの活躍をする」リーバルに対して、
「一人でやらせると突っ走って無茶をするけど、誰かのためにサポートに回ったら本人のポテンシャルを余すことなく発揮できて値千金の活躍が見込める」テバ、という組み合わせだから。

テバの話つづきの➁ 

集団戦で巻き込み掃討が得意なリーバルに対して、テバは単体白兵戦もわりとイケるタイプとか、噛み合う要素は他にもいろいろあるんだろうけどね。
性質として「主役をやらせると一番効率よく最大効果を発揮する」切り札タイプのリーバルと「サポート役をやらせると一番効率よく最大効果を発揮する」基石タイプのテバという感じの、こう、相補性があるんじゃないかな……と。

リーバルの「特別性」に対してテバが「普通寄り」っていう個人的な印象感覚は、何か正確に紐解くとそういう感じの「種類の違うポテンシャル」の話になる……のかな?と思います。

テバは自分の「適性」の自覚はあっても、それをちょっと悔しく思っていそうだな~と私は思います。憧れた英雄のように先頭に立って輝く素質「ではない」という、「自分はあの人と同じようにはなれない」というあまり嬉しくない現実を認めなくてはいけないから。

それでも、そういう自分の現実を一つ一つ向き合って「英傑様とは違う道程を行くしかないとしても、じゃあどうしたら同じくらい強くなれるか」と考え続けたからこそ、テバはあの運命の縁を掴むくらい「リト最強の戦士」として一つの答えに辿り着いたのだ、と私は思っているしそれが美しいなとも思います。

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テバの話の追記(➃) 

「取りこぼさずに居るだけでは英雄にはなれやしない」(IMAGENARY LIKE THE JUSTICE/ナナホシ管弦楽団)
だけれども、取りこぼさずに生きることだってそれほど簡単じゃないし、私は「俺は取りこぼさずに進むと決めたから」と業突く張りに夢に手を伸ばすテバであってほしいので。

英傑様のように不可能を可能にして道を切り開くような英雄にはなれんのかもしれないが、守りたい誰かを支えながら彼の示した果てへの道を引き続けることができる(できた)テバ自身のことを、テバとしても誇りに思ってくれているといいなと追加で思いました。少なくともどれも取りこぼしはしなかったぞと。

誰かを傷つけたり悲しませる力じゃなくって、誰かを守り支える力が自分にはあるのだというのは、嬉しいし、それならば「そのようにあろう」と思う、テバにそういう人であってくれ~と思っている。
「お前の無鉄砲さは誰かを泣かせるかもしれませんが、お前の誰かを思って身体を動かさずには居られないその気質は、きっと誰かを守り支えることにも活かせるはずですよ」と師であるカーン族長から諭されて自分が進むべき戦士の道を固めたテバ、何ならその気質に救われ守られたやくもくリーバルからも同じことを言われて気付かされていて欲しい。

テバの話の追記の追記(⑤) 

 仲間想いのテバくん、自分が無茶しまくって周囲に支えられてる自覚持ってるから、自分が支える側になるのも躊躇がないんだな。その支えられてる自覚をどうやって持つに至ったのかの半生が不明なので中々読み解くのが難しいが。

 誰かから受け取った優しさ支え恩といったものを別の誰かに渡し繋いでいくことができる・支えるのスケールを相手に合わせて調節できるのが歳の分経験を積んだテバ。
 誰かから受けた優しさ恩借りを、そのくれた誰か当人に返さなきゃダメだと生真面目に思っていてスケール調節できてないのが若き英傑様。
 テバのは「自分が周囲に支えられてる分を自分もまた誰かを支えることで“ありがとう”を循環させるぞ!」で“その時”を見定めてる。
 英傑様のは常時「自分は村の一族の皆に支えられてるから、村まるごと全てを護り抜くことで“ありがとう”を返すのが筋ってもの」くらいにスケールが飛ぶ。若さ故の理想の肥大。
 原作の勇者共闘への応答のようにテバも義理堅い人であるから「受けた恩は返す」のは徹底してるんだが、恩を返す(自己満足)と感謝の印として相手の力になるをきちんと分けて考えてるというか。英傑様は感謝はちゃんとあるけど何か「借りは返さなきゃ気が済まない」が優先されてないか?と

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