芸術全般に言えることかも知れないけど、その全てには決まりごとやルールがあって、普通の人はそのレールに沿ってないと理解することができない。歴史に残る人は過去のレールをたどりつつも、新しいレールを敷いている。芸術ってそうやって発展していっているような気がする。

伝わるか伝わらないかは問題じゃない、アウトプットするのが大事なんだ。

「なんとなくこんな雰囲気にしたい」って気持ちはすごい伝わってくるんだよね、こう、雰囲気で受信してそれを無加工で吐き出している感があるんだよね。そして日本語で歌ってるのに歌詞が記憶に全く残らないってのもすごい。

そうかもしれないな、このアルバムはソロで作っているってのも注目なんだよね。CDプレスしたりいろんなところに配信するのって決して安くないし。相当な情熱とパワーがある。

この愛鈴というアーティストが注目すべき点は、10年後にでたシングルでもほぼ変わっていないこと。あのシャッグスでも次のアルバムでは上達しててファンをがっかりさせたとの話がある。

なので商業的音楽と同じ尺度で測るのはナンセンスだし、音楽とは自由な存在であるという証明でもある。

商業音楽の対局にある存在と考えると非常に尊い。

普通その鼻歌の状態でCDリリースしようとおもわないでしょ?でもリリースしちゃった。歌はもちろん、演奏しているけど、やっぱり全体的におかしい。第三者による評価がなかったんだ。裏を返せば、個人剥き出しの音楽的衝動がダイレクトに記録されたものとも言える。

同時に、全くの無知識で、音楽を何か作ろうとしたことがある人には通ずる「何か」があるんだよね。小学生とかに鼻歌をカセットテープとかに録音したりした経験とかあるとわかりやすいかも。

この音楽の聴き方、ジャンルとしてはポップスではなくノイズミュージックに近い。なのでノイズミュージックを嗜むための素養が必要である。

たぶんこれを楽しむにはかなり鍛錬が必要ではある。上級者向け。

すごいが、ずっと聞いてるとすごく体力を奪われる。

Track: ミルキーウェイ
Artist: 愛鈴
Album: いちごポップ
open.spotify.com/track/5ERd3H4
#スポチハイ

すごい・・なんだかよくわからないけど・・すごい・・・。本当に直感と雰囲気だけで音作りしてる。「音楽を作りたい」という原始的な欲求が炸裂してて、技術の巧みさとかそういうのは二の次なんだよ。音楽を作ろう、音楽を作ろうと努力していると、必ずうまくなって技術も高くなる。それはそれでもちろん素晴らしいんだ。でも、音楽を作ろうと思うその原始的な音は、技巧を憶えてしまうともう二度と再現できないんだ。それがここにはある。音楽を奏でたいという初期衝動が。

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