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『火垂るの墓』について現役自衛官から「軍人同士の繋がりを甘く見てる。両親を亡くした子どもがいれば必ず同僚の誰かが養い親に名乗りを挙げる。それが軍隊」と聞かされたことがある。
「必ず発生する戦災孤児に人情なんて曖昧なセーフティネットしか無い状態で開戦したのは最低の愚策」と言っても「だからセーフティネットは横の繋がりだよ」「一般人には軍人の絆は分からない」と言われるばかりで噛み合わなかった。
その人情の繋がりが現実を前に脆く崩れ、国家に貢献しない存在が弾き出される様子が描かれているのに。
正直、二人を引き取るのがおばさんでも同僚の軍人でも大差無いだろうに。
そりゃ国家は民草が相互扶助してくれるなら楽だろう。
戦時中なら尚更。
両親を亡くして精神的に不安定な子どもを新しい環境に引き取り、馴染むまで根気強く接し、大人になるまで育てる時間と労力こそが甘く見られているんだろうな。

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