①〈冷たさ〉を〈熱さ〉の、あるいは〈弱さ〉を〈強さ〉の欠如態ではなく、ひとつの価値として捉え返すのが敗者の想像力であって、
例えば、伝統美学における〈寂び〉、もっと言えば〈冷え寂び〉、あるいは〈やつし〉などが典型であり、そういった別様の存在論によって新しい倫理が提供されること
②そして、これとは反対に、ある問題を欠如ではなく何らかの〈過剰〉として、例えば、ナルシシズムのようにアイデンティティの過剰な適応などとして捉え返すこと
∴〈眠さ〉は睡眠の欠如ではなく、むしろまどろみはひとつの美的価値を象徴しうるとともに、お布団から出ることは〈おはよう〉の過剰によって齎される様々な問題の始まりに過ぎない
これがofto-nihilismと呼ばれる思想