エルピス8話。
今回も見るのがキツくて、途中のCMが息継ぎタイムになりました。
地道な聞き込みと粘り強い交渉で真実と思われる結果に近づく岸本。だが彼の血と汗の結晶であるスクープはいともあっさり「何か」に握りつぶされてしまう。
日和った浅川は実に格好悪くて最低なクソ女であった…が、私には浅川をそうやって断罪する権利などあるわけがない。社会正義より目先の安心安全を選ぶことがその現場にいる人にとって影響が少ない場合だってあるということを嫌というほど思い知らされているではないか。その時死ぬのは個人の良心であり、明日のおまんまのために良心を殺すことなど大なり小なりありふれていることではないか。
そんなひとつひとつの小さな「良心の死」が積み重なってそれはそのうち社会全体を覆う「嫌なもの」に変容していくのかもしれない。
しかし、このドラマの導入部で「もう飲み込めない」と泣いて叫んだ浅川はどこへ行ったのか。再び「飲み込む」社会に囚われてしまったかのように見える彼女だが、また「飲み込めない」事態に陥るのか?ニュース8にいる間は我慢するのか?何かのタイミングで落とされたらまた叫ぶのか?真実はずっとそこにあって変わらないのに、また都合よく自分のためにそれを使うことにするのか?
この先も、私は固唾を飲んで見守ることにする。