silent9話、見てからどうぞ。
silent9話 このドラマも私にとっては全くの他人事ではないのだ… 父方の親戚に聾唖の人がいる。なので幼い頃から「そういう人もいる」ということを自然と受け入れていたように思う。私が結婚する時に母がその親戚の存在を気にしていたっけ。「あなたは大丈夫だから」と言われたっけなあ、なんてことを今日の放送見て思い出していた。(ちなみにその親戚は聾唖者同士で結婚し、彼らの子は健聴者であった。彼女は役所で手話通訳士をしています)もしかして母が父と結婚する時にそのことが障害の一つとしてあったのかもしれない… そんなこともあって、聾唖の方が多く参列する葬式にも出たことがある。静かなのに表情豊かでとてもおしゃべりな皆さんであった。健聴者はあれほど表情豊かに喋ることはないなあ。かれらはコロナでマスクしてることが増え、表情からの情報量が減り、困っているだろう… そういう環境なので手話の一つでも覚えよう…なんで殊勝なことは全く思わなかったのだけど。 ドラマの中で奈々さんとその友達が言っていたけど、同類同士で付き合った方がいいのかどうかはわからないけれど、私の親戚は聾学校での出会いで伴侶を見つけたようだ。
silent9話、見てからどうぞ。
続きです)
今回のsilentは「障害の受容」を、当事者と家族にスポットを当てて描いていた。これまでの回では恋人や友人たちが受容していく様子が描かれていたが、8話ぶんの時間をかけて視聴者の土台を作った上でようやくそこに踏み込んできた。本当に丁寧に、細心の注意を払ってたどり着いた9話だった。
佐倉想は生まれつきではなく、だが遺伝性の病で中途失聴したという設定。いままで"ふつう"にあったものが失くなるということ。音楽とサッカーが好きなごく"ふつう"の高校生として、友達や好きな子に囲まれ生活してきたのに、病でそれら全部を諦めなくてはならないと思い込んでしまうのも無理はない…
余計な心配をかけたくない、と敢えて連絡を断つことにしてから8年。燻んでいた彼の生活を偶然こじ開けることになった妹ちゃんは結果GJだった。
初めて登場した時点では、ちょっと含みがあり疲れを溜めていたかのような彼の母親も、彼が変わることで笑顔が戻ってきた。きっとこれまで自分を責め、子供達からの風当たりも受け、疲れ切っていたのだろうね。
友達や恋人といった周囲の人々の暖かい理解が彼の思い込みを解くことで、彼の家族もまたさらなる受容へとステージを新たにしたのだろう…。